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ページ4 | ヤマトが還る日

 ゆみは、自分のバッグを手に取ると、立ち上がって、姉の祥恵のすぐ側まで移動した。

「ゆみ、おうちに帰ろう」

 家と携帯で電話をしていた祥恵は、ゆみの手をつなぐと歩き出した。2人の自宅は、武蔵野にある学校から京王井の頭線に乗って、井の頭公園駅から東松原駅まで行ったところにある。

「祥恵、帰るの?」

「うん、お先に」

 祥恵は、妹の手を引きながら、廊下ですれ違った学校の親友たちに挨拶しながら、帰路についた。クラスで仲の良い百合子と美和も一緒に下校していた。

 百合子の家は、吉祥寺駅のすぐ近くにある。美和の家は、京王線の代々木八幡駅だ。百合子とは、学校から駅まで一緒で、美和とは、同じ電車で途中まで一緒だ。

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