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横浜マリーナ会員の斎藤智氏が執筆した大人のためのクルージングヨット教室を題材にしたマリン、セイリングクルーザー小説。

クルージング教室物語

第20回

「おはよう!」

 麻美は、先週会ったばかりの生徒たちと横
浜マリーナで再会した。

 先週のヨット教室では、クラブハウス内の
会議室でスタッフに講義を受けただけだった
ので、今日が実質、生徒たちにとって、初め

てのヨットによるセイリングになる。

 いつもの日曜日だと、朝、隆と一緒に車で
横浜マリーナにやって来て、二人だけでセイ
リングの準備をして、二人だけでヨットを出
艇しているので、今日は、ほかにも4人も一
緒に乗る仲間がいるので、麻美もなんだかわ
くわくしていた。

 まずは、みなで艇庫の中に入っているヨッ
トによじ登って、ヨットを海に出す準備から
始める。


 横浜マリーナに停泊しているヨットは、1
/4ぐらいは、マリーナの目の前の海面にバ
ース、ボート用の駐車場、駐艇場を作って、
そこに係留している。
 残りのヨット、ボートは、すべて陸に揚げ
ていて、船台の上に乗せられて、マリーナ敷
地内のスペースに保管している。

 陸上に保管されているヨット、ボートは、
雨の日などに汚れないように、一艇、一艇そ
れぞれにプレハブの艇庫が用意されていて、
その艇庫内に保管されている。

 ボート用の艇庫は、表側に大きな扉があっ
て、そこから船台という台に載せられたボー
トを入れてから、扉を閉めて保管している。
 ヨット用の艇庫は、ヨットには船体に長い
マストが付いているので、艇庫の上部にマス
トが通せる穴が開いており、ヨットを入れる
ときは、上部の天井が、前の扉と連動して開
いて、ヨットを入れた後にまた天井が扉と一
緒に閉じるようになっている。
 ボートは完全に艇庫内に保管されるが、ヨ
ットの場合は、実際にはマストが飛び出てい
る個所があるため、天井には多少の隙間があ


り、雨が降った時は、その隙間から雨が入っ
てきてしまう。

 隆たちのヨットも陸上の艇庫内に保管して
あった。
 艇庫内にはヨットに上がるためのステップ
が付いていて、そこからヨットに上がれるよ
うになっている。

「それでは、これからヨットで海に出るので
出るための準備をしましょう」

 隆が皆に言った。

 隆のヨット、ラッコに配属された生徒たち
は、四人とも女性ばかりなので、隆は、先生
をしながらちょっと緊張していた。

 生徒と同性の麻美が、そんな隆を補助しな
がら、皆にヨットの艤装について一通り説明
し、実際にこれから海に出てセイリングする
ための準備をしていた。

第21回につづく


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