「持ちましょうか」
隆は、空港のカートを持ってきて、そこに岡島さんたちの荷物を載せた。隆は、岡島さんから荷物を受け取りカートに載せながら、
「そうか。ゆみが5年生ってことは、良明君と同じ学年になるのかもしれないね」
隆は、側で荷物を積むのを手伝ってくれていた良明に言った。
「いいな。あたしと同じクラスだったら良かったのにな」
美香が、言った。
「どうして?」
「だって、新しい学校に入る前に、お友達ができていれば、初めての学校にも通いやすいもの」
「なるほど。確かに、それはそうだ」
隆と岡島さんの奥さんは、美香に微笑んだ。